AIO

YouTubeがAI検索で最も多く引用される動画プラットフォームに

AIツールの普及とともに広がる動画マーケティングの可能性

ChatGPTなどのAI検索が普及するにつれて、検索からの流入を模索する企業にとって、いかにAIからの引用を獲得するかが重要になってきました。AIツールはすでにYouTubeの情報を収集するようになっており、動画マーケティングを展開する企業に大きな機会をもたらしています。Brightedge社は、2024年5月から2025年9月の期間において、AI検索エンジンの引用パターンに関する調査を行い、その結果を報告しました。

YouTubeが引用されたのは他の動画プラットフォームの200倍

調査対象はGoogleの「AIオーバービュー」「AIモード」、そしてChatGPTとPerplexityが用いられました。すべてのプラットフォームを含めると、引用元のシェアの2割はYouTubeが占めていました。また、他の動画プラットフォーム(Vimeo、TikTok、Dailymotion、Twitch)が引用されたのは稀であり、YouTubeの引用回数は、それらの200倍に達しています。特に、AIオーバービューはYouTubeを引用する傾向が高く、29.5%の引用シェアを獲得しました。
ユーザーが入力したプロンプトによってYouTubeが引用される割合が異なる傾向も明らかになりました。割合が高かったのは、製品のレビューや比較、価格情報、チュートリアルといったものです。一方、視覚的なサポートを必要としない情報や各種解説、アドバイスではYouTubeを引用する傾向が低くなりました。

付加的な情報を加えるコンテンツとして動画が引用される傾向

YouTubeは、AIによる回答の中から平均して3~10番目に引用されているという調査結果が得られました。これは、AIツールがYouTubeをプロンプトの回答として最も重要視しているわけではなく、付加的な情報として扱っていることが示唆されます。そのため、マーケティング施策としては、文章による信頼できるコンテンツに加え、動画を活用してその情報を強化する戦略を推進することが推奨されます。
ChatGPTやPerplexityは、Google(アルファベット社)と資本関係がないので、コンテンツを優遇する理由はありませんが、それでもYouTubeが頻繁に引用されているのは、最も汎用的な動画プラットフォームとして評価しているからだと考えられます。

まとめ

WebサイトがAIに引用される方法について工夫している企業が増えている一方で、YouTubeの運用を既に開始している企業は、AIを介して引用を増やし、ビジネスの成長につなげる可能性を有しています。上記の調査データから、AIツールはYouTubeが信頼できる情報源と見なしており、支配的な地位を築いていることが理解できます。AIの普及とともにYouTubeの影響は、さらに大きくなっていくかもしれません。

参考資料
https://www.brightedge.com/resources/weekly-ai-search-insights/youtube-presence-ai-search
Author:Takayuki Sato

関連記事

TOP